東京練馬区上板橋にあるミューズアートを訪問しました.そこでは,音楽レッスンと並行してミューズアートセラピーを行っています.具体的にはピアノの即興演奏によるヒーリングやカウンセリングを行っていて,素晴らしい効果をあげています.主宰されている上野友熙さんとは,七田チャイルドアカデミーの10周年記念パーテーィーで紹介され知り合った中です.
訪問したときは,重度の自閉症男子(高校3年生)がカウンセリングを受けていて,アルファテックⅣで脳波の同調をモニターしながらのレッスンでした.脳波を観ていると,クライアントの表情や動作,会話の直前の脳の状態がよくわかります.脳波を観ながら,クライアントが答えるのを遮って,「はい,目を閉じて深呼吸をしよう!・・・・質問は何だったかな?・・・・そう!その通り!」 と,自分で正しい答えが言えるような心理・生理的コンディションを整えてあげる.クライアントは自ら正しく答えられたことで自信を回復していく.間違いを指摘され,怒られながら修正するのではなく,正しく答えられた経験を積んでいくことで,明るい気持ちになっていく.クライアントの表情は,このようなやり取りのわずか30分の中で,見違えるようににこやかになり,素晴らしいカウンセリングだなぁと感心させられました.ここでもアルファテックⅣが役立っているのを知り,本当に嬉しくなりました.
15年ほど前ですが,亡くなられる少し前,日大芸術学部の櫻林仁教授と音楽療法について共同研究をしたことを,ふと思い出しました.当時はイギリスの音楽療法家ジュリエット・アルヴァン女史による《音楽療法》が主流で,誰のどんな曲が消化器系疾患にいいとか循環器系疾患にいいとかで,音響心理やプラシボー効果もあるでしょうが,いまひとつ納得がいかず,櫻林先生とはずいぶん議論になりました.カセットテープでの演奏ではなく生の演奏でなくては意味がない,というのが私の主張で,演奏家の気持ち,つまり脳の働きが演奏家の細胞の状態や動きを決め,それが空間に影響を与える,その空間に身を置くオーディエンスの細胞が影響を受けて脳に作用すると考えたのです.そのために櫻林先生と,脳波を測りながら生の演奏とカセットテープ(当時はCDがなかったので)との聴き比べの実験をずいぶんしたものでした.
そうだ! またあの実験をしてみよう.アルファテックⅣを使えば,演奏家の脳波と聞き手の脳波との共鳴を測ることができる!どなたか演奏家で興味をお持ちの方がいらっしゃったらご紹介ください.名曲の名演奏を聴いて感動するオーディエンスの脳は,演奏家の脳の脳波と共鳴しているはずだと思うのです.(K.S)


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