フジ サンケイ ビジネス アイ 「志賀一雅の脳を鍛える」(8月28日)からの抜粋です。
先週のこの欄にはゴルフを取り上げましたが、同じことがテニスにも水泳にも野球にも当てはまりますから、運動を趣味にしている人は参考にして下さい。その体験が仕事にも活かされるはずです。
これまで多くのトップアスリートたちと関わってきて、運動生理学だけではうまくいかないことを痛感しています。根性で体を鍛え、技を磨くだけでは望む結果は得られないし、多くの犠牲を伴います。胃腸の調子の悪いスポーツ選手が何と多いことか。風邪をひきやすいしケガも多い。人間関係も好ましくありません。
このことはビジネスの社会にも言えます。知識を身につけ、根性で仕事に励むことは大切ですが、それだけでは十分ではないのです。健康上の犠牲も伴うし人間関係もこじれてしまいます。
成長主義や能率主義、成果主義は企業としてやむを得ませんが、脳を鍛えないでその流れの中に身をおくと健康を損ねてしまいます。鬱のOLやサラリーマンが増加し、精神疾患に対する労災認定が激増しているのも、脳のもつ適応力がうまく働いていないからだと思います。
人間の脳は生物進化の結果として「より満足に生きる」ように構造化されています。だからやることに対して喜びと満足を感じないと脳の活動に不具合が生じてしまうのです。
スポーツは楽しい、仕事はおもしろいからやるという意識ならいいのですが、健康のためや生活のため、将来のためにという意識では、客観的に事実ですが問題が生じます。脳は、より満足が得られることへの希望と期待で行動しようとします。大きな夢と目標をもち、その実現に確信と喜びをもつと、知恵と意欲と力が湧き出る構造をしているのです。
スポーツにしても仕事にしても、やることに対して明るく肯定的な意識を持つように心がけることと、望み通りにうまくいったことを想像して、喜びと満足の意識になるひと時をもって下さい。メンタルにリハーサルをしておきます。
私たちは自作自演の人生ドラマを演ずる役者です。芝居なら舞台稽古をしますが、人生ドラマはいきなり本番。でも成功をメンタルにリハーサルすれば、うまくいく確率は飛躍的に高くなります。 (K.S)

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